概要
私たち臨床工学技士は、医学と工学2つの知識を備え、生命維持管理装置をはじめとする医療機器のスペシャリストとして、様々な領域で質の高い効率的な医療を提供するために存在しています。
臨床工学室は1996年4月に設置されました。スタッフは室長1名(医師)、臨床工学技士17名(男性6名、女性11名)で構成されています。
命に直結する医療機器の操作、保守、点検などを主に行います。
関連リンク
臨床技術提供
手術センター業務
腹腔鏡システムや電気メス等の管理・点検、手術中の立ち合い、術中のトラブル対応を行っています。
最近では、国立がん研究センター東病院と連携して行う遠隔アシスト手術の機器のセッティングにも携わっています。

血液浄化療法センター業務

血液浄化療法センタ-には9名の臨床工学技士が配属されています。看護師と共にシフトを組んで夜間透析(準夜勤務)も行っています。
通常の透析(HD)に加え、血液濾過透析(HDF、オンラインHDF)や顆粒球吸着療法(G-CAP)等のアフェレ-シスにも対応しています。
集中治療センタ-業務
人工呼吸器、補助循環装置、持続血液浄化装置、除細動器などの生命維持管理装置をはじめ、生体情報モニタ、輸液・シリンジポンプ、脳低体温装置、患者加温装置などの機器管理を行っています。また、毎朝多職種カンファレンスや呼吸器のラウンドに参加し、医師や看護師、栄養士、薬剤師、理学療法士などと連携して患者ケアを行っています。
新生児集中治療室業務(地域周産期母子医療センタ-)
当院は、庄内地区唯一の地域周産期母子医療センタ-の認可を受けています。1000グラム以下の超低出生体重児にも対応すべく、新生児人工呼吸器、閉鎖式保育器の保守・管理・運用を担い、NO吸入療法装置の管理や脳低体温療法の支援、生体情報モニタや経皮モニタ、超音波診断装置、新生児脳波計や聴力測定装置の管理など、多岐にわたって関与しています。
心臓カテ-テル業務
医師の診療補助として冠動脈血管内のエコ-の準備や操作、ガイドワイヤ-や冠動脈ステント等の準備、徐脈時には体外式ペ-スメ-カの準備と操作、病態によっては大動脈バル-ンパンピング(IABP)の準備・操作を行います。
ペースメーカー業務
新規植え込みや電池交換術の際には、専用のプログラマ-を用いて動作のチェックや設定の変更を行います。植え込み後は入院棟においてのチェック、退院後はペ-スメ-カ外来でのチェックを行います。
電気メス使用時やMRI撮像時は、デバイスへの影響が無いように設定変更を行います。
また、遠隔モニタリングを導入している患者のデータ確認などのフォローアップを行います。
脳外・放射線アンギオ助手業務
放射線科においては第一助手を務めています。
清潔野に入り、医師の指示のもと治療に当たります。
タスクシフトを行い、少数精鋭のCEが強力にサポートしています。
内視鏡センター業務
内視鏡センターは診察室4室あり、そのうち1室は透視化での検査・治療が可能です。
臨床工学技士は、ポリープ切除時のデバイスの介助やファイバーの管理・点検に携わっています。
医療機器管理(中央貸出し)
医療機器管理システムを用いて効率的に機器を管理・点検しています。また、臨床工学室には各種医療機器を点検するための測定装置が多数配備されています。各装置を利用してより正確に保守を行っています。

医療機器に係る院内教育
毎年5月には、医療安全管理室とタイアップし、看護師、臨床工学技士の新人職員を対象として実機を用いた輸液ポンプ・シリンジポンプの講習会を開催しております。その他、各部門ごとの勉強会や講習会、新規導入医療機器の講習会、インシデントやアクシデント発生の医療機器講習会などを開催するなど、医療機器教育の中心を担っております。