研修医の声
元研修医時代からの佐藤飽くなき戦い
世の中にはどうしようもない、まったく許せない人間というのはいるもので、さっさと目を覚ましてもらいたいと常々思うところで
一度足を踏み入れたら最後、抜けることのできない悪循環に陥ってしまうものなんですね
優しい嘘は使いどころではありますが、利他のかけらもない嘘には辟易とするものです
まあ当事者としてはそうせざるを得ないというのは、ほんの若干、微塵ぐらいはわからんでもないですが、もっと地に足つけて生きろよと思うところです
みんな頑張って生きているんですから
医師1年生、研修医佐藤に当時かかってきた一本の電話。病院のPHSに、床屋から回されてきた電話だ。
△△「税金対策はされていますか?研修医の先生ですと、書籍費などを経費で賄えることもありますので一度お話をさせて頂きたいんですが。電話番号を教えていただけましたら...」
佐藤「0801・・・・」
ガタッ
鬼の形相で席を立つ、美人秘書伊藤さんを見てすぐさま察し、PHSを切った。
伊藤さん「それ・・・詐欺です」
明確な悪意に初めて触れた瞬間である。
いいや、単にこれまで接してきた鶴岡市民、山形市民は優しかったのだ。あと伊藤さんも。
後に調べれば税金関係で近づいてくる者たちの言う通りにして自分が得することは絶対にない。
なぜなら彼らもあの手この手でお金を引き出そうとしてくるわけで、自分でやった方が得になるに決まっている。
勿論あまりに多くの稼ぎがあるなら、税理士なんかに頼んだ方がコスパがいいのだろうが、研修医・勤務医程度の年収では得になるわけがない。
こうしてその日から、詐欺と悪意には敏感になった。電話口の相手はみな敵だと思うようにした。
職場が変わる度に、あの手この手で不動産投資、マンション投資ありとあらゆる輩たちが私らと電話をしたがる。
つい先日もK〇Cとかいう会社が交換を通して堂々と私のPHSに電話をしてきた。繋がれて会社名が怪しいのですぐに調べて、繋ぐ前に切ってもらった。
舐められるのも癪だから、交換の方にこの業者から電話きたら誰に繋いでと言われても全部切ってくださいとお願いしたぐらい。
私に1本電話をつないだがせいで、その悪意は院内には届かない。してやったりだ。
少なくとも邪魔をしてくるわけだから、こっちも明確に拒絶して対応しなければ割が合わない。
そんな躍起になっていた私の話と聞いた話を2つばかし。
①デザートまで頂きました
とある病院での同僚からのお話。
彼もまた研修医の際に不動産からのお誘いがあり、まあ聞いてやってもいいかと電話番号を教えたそう。
待ち合わせ場所はファミレス。
食い意地はる、大食漢の彼は何なら楽しみにしていた。
それはそれはたいそうな、夢が膨らむ不動産投資のお話を聞きつつ。
品数を1つ、また1つと増やしていく。
ハンバーグ、サラダ、パスタ。
ドリンクバーは勿論マスト。
時間をなるだけ長引かせてゆっくりと。
具体的にどれぐらい投資するか額まで出たころ合いで
「デザートもいいですか?」
コーンフレークの一つも残さずパフェを平らげ、熱いコーヒーを飲みほしたところで
「大丈夫です。ごちそうさま。」
だが、彼はただ食べたかった、ただ飯をしたかった。
研修医とはいえ医師の1時間を拘束したのだから、相応の対価であろう。
その話を聞いたのち、ファミレスに久しぶりに行きたくなった私は、手術終わりに彼と外科メンツでガストに行くと、パスタ、ピザ、うな丼、チョコバナナとマスカルポーネのパンケーキ。
5kg増量、高脂血症の完成である。
高血糖性昏睡でその夜はうなされた。
➁鶴岡市職員だし?
今年の年明けごろ、一斉にピッチが鳴り出した時期があった。
医局に居ればそれはもう順繰りに、次第にそれは外科を狙い撃ちにしたように。どうも悪い奴らが狙う方法を編み出してしまったらしい。
当時いた牛くんもまた、詐欺電話が来れば面白がって話させて切っており、「また不動産でした(ニッコリ)」と教えてくれたものだが、職場に邪魔しに電話をするというのは私も納得がいかない。
自動音声からの電話であれば100%詐欺だし、すぐ切る以外に選択肢がないが院内につながるような電話はほぼ人が電話をしている。
シンプルにやばい人からの電話なのだ。
詐欺用コールセンターがあり、後ろで関西弁が聞こえるパターンのものも多い。
しかして相手が上手の場合もある。
序盤でこちらが仕掛ければ、向こうにかえって読まれる可能性もある。勝負するなら3回目、順繰りなった3つ目のPHSで勝負だ。
牛、O、と鳴った次...隣の席の当時不在のSHIN様のPHSが鳴る。明らかに外線だ。
鳴って2コール以内に出て淀みなく唱えるのだ。
佐藤「はい、鶴岡警察署です。」
詐欺「えっ...?」「ツーッ、ツーッ」
完全勝利である。
本家は1コール以内で出るが、その速度感までは実際に電話したことがなければわからないであろう。
私は救急でたびたび異状死体で電話をしているのだ。何なら少し詳しい。
これ以降、連続PHS狙いは消失した。
鶴岡警察署が出ましたからね、仕方ないですよそりゃ。こちらも市職員だしね、裏で糸引いていますよ。
次回戦う場合は迷惑料を頂けるよう精進してまいります。
以上、元研修医佐藤飽くなき戦いでした。
つづく
2026年10月19日

